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蛸足ノート

穂村弘(中央公論新社)

読売新聞夕刊に連載中のエッセイをまとめた一冊。
面白い。期待を決して裏切らない。
加えて今回も自分との共通点があって笑えました。

「透明人間たちの飲み会」
(飲み会で)ふと気づくと、右隣の人は右側のグループで、左隣の人は左側のグループでそれぞれ盛り上がっていて、私には話す相手がいない。
ぎゃーーーーー、それ動画で私も語ったよ。モーセ現象だよ。
でも穂村氏がぽつんになるなんて。
こんなに面白いことを書ける人がなぜ? と思いました。
見た目? 雰囲気? オーラ? 波動? 誰か私に教えてー(切実)

「青春が終わった日」
友人に冗談っぽく「青春が終わったのっていつ?」と聞いたら「19xx年x月x日」と即答されたそうで、それはあるライブを見に行った日だそう。
穂村氏は、自分にはそういった日が答えられなかった、と。
うーん。
私も「この日!」ってのはないなぁ。
強いて言えば結婚した日かな。
100点
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動画をアップしました。 こちら
おひとり様でどこまで出来るか、のチャレンジチャンネルにしようかしら。

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なずな

堀江敏幸(集英社)

生まれたばかりの赤ちゃん「なずな」を預かることになった菱山。赤ちゃんの父親は菱山の弟で、外国で事故に遭い入院中、母親も病気で入院中。
周囲の人々の助けを借りて、慣れない育児に奮闘する菱山。なずなの成長が彼にパワーを与える。

この昭和な感じはどこから来るのかな? いろいろな別名か。医師のジンゴロ先生、先生の診療所へ行く道はババ道、美容院カメリア、なんか昭和っぽい。
話の展開も一昔前の雰囲気。
事件らしい事件は起こらず、まるで「サザエさん」のように小さな日常を切り取っているだけ。
町の保養所がどうなるとか、囲碁の話とか、広がるかと思われたエピソードもたいした展開は無し。

あら、私ったらこの作品に対して退屈してたのか?
だから読むのに時間がかかったのかー、納得。←今ごろ
50点

にょにょっ記

穂村弘(文藝春秋)

『にょっ記』の続き、かな。
私ったら『にょっ記』に100点つけたんだー、へー、いや、面白かったけど、このにょにょっ記も面白いけども。

あるある! と思ったところを紹介します。
子どもの頃、留守番をさせられたなぁという話。

「でも、留守番って嫌いじゃなかった。「キイハンター」とか「プレイガール」とか、大人向けのちょっとエッチな番組をこっそりみられたから。」

そうね、そうね。
90点

ソロ

藤沢周(講談社)

 自分が殺した女の部屋にとどまる主人公。食事を作ってみたり、妄想に耽ってみたり。その行動には、どんな意味があるのか?無いのか?……無い。で私の感想は終わってしまいそうである。

 作者はタイトル通り「ソロ」(ひとり・単独)にこだわっているようだが、私のような凡人には理解不能である。
 主人公の視点でしか語られていないので、彼が何者なのか……単なる殺人鬼、人格破綻者……疑問は放り出されたまま。
 とにかく、とりあえず、わけわかりません。
15点

蝉しぐれ

藤沢周平(文藝春秋社)

 15歳の少年藩士・文四郎。剣術に非凡な才能を持つ彼は、数々の苦難を乗り越え、凛々しく成長していく。

 毛嫌いしていた時代小説を初めて読んだが、これはすばらしい。
 まず、主人公の礼儀正しい立ち居振る舞いが清々しく、この荒んだ現代からみるととても新鮮なのだ。
 また彼の剣の稽古仲間である逸平、与之助の二人も友情に篤く、人間味にあふれていて、いい。
 ストーリーも起伏があって飽きさせない。特に終盤の、斬り合いとなって文四郎が刀を振るうシーン、淡い恋心を抱いていたおふくとの逢瀬のシーンなどは、鳥肌が立つほど面白かった。
95点

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