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庭ができました

銀色夏生(角川書店)

 著者が昔住んでいた土地に家を建て、庭を造った。その一年にわたる、庭が出来ていく過程の写真集。

 300坪という広大な土地。好きな木はすべて植えたという木々。花、石、ガーデンファニチャー、屋根つきの渡り廊下、デカいガレージと倉庫……その庭の第一印象は「いったいいくら掛かったのだろう?」であった。
 ここまですごいと嫉妬心は湧いてこず、ただ驚くばかりであった。
 この奔放でだだっ広い庭が、今現在どうなっているのか気になるところである。
60点
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隣人

永井するみ(双葉社)

 六つの短編集。癖のない文章で、さらりと読みやすい。
 内容的には、ほとんどの話が「殺人」に必然性がないような気がした。簡単に言うなら「何も、殺さんでも」である。
 だが筆者はそれが言いたかったのかもしれない。犯人にしてみれば充分な理由があり、それは他人には理解されなくてもかまわない、ということだ。
 最後の「雪模様」が一番はらはらした。幼い子供は手にかけないで欲しい、とやはり思ってしまう。
70点

k.m.p.のぐるぐるなきもち箱。

なかがわみどり・ムラマツエリコ(三笠書房)

 楽して金儲けしたい。誰だってそう思うけど、そうは問屋が卸さないのが現実ってもの。でもこの二人の作者は、それを実現するべくk(金).m(儲け).p(プロジェクト)を始めた。こういう本も、その活動の一環なのだそう。

 内容は、格言集のような、つぶやきのような。心に響いたのは、人間嫌いについてのコトバ。ほんとは愛されたいくせに、でも無理っぽいから「そんなのいらない」って言ってない? という意味の部分。あうう、そうかもしれない。
65点

中勘助(岩波書店)

 強姦された若い娘は、加害者である異教徒の男に、熱烈に恋してしまう。それを彼女に打ち明けられた苦行僧は、あろうことか彼女と半ば強引に関係を持ち、妖術によって互いを犬に変えてしまう。

 この作品、雑誌に掲載された当初、伏字にされたそうである。なるほど、性描写の部分はかなりきわどい。
 だがそこに薄っぺらい表現は微塵もなく、ただ「性」に翻弄される人間の悲しさが、叩きつけるように描かれている。
 苦行僧の浅ましい行為や、若い娘の潔癖であろうとするのに奈落に堕ちて行くさまなどが、ぐいぐいと心に迫ってきた。
85点

大青春。

永倉万治(幻冬舎)

 エッセイが面白いかどうかは、読んでいるときに「へへへっ」と声を出して笑えるかどうかで分かる。これは合格。
 今はもう立派な「オジサン」である筆者が、「青春」について飄々と語っている。
 筆者十七歳の夏、童貞を捨てるべく海へと向かう。髪にバイタリスをぶっかけて……という部分で笑ってしまった。懐かしいです、バイタリス。
70点

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