谷崎潤一郎(新潮社)
働きもせずにのらくらと毎日猫ばかり可愛がる庄造。彼の前妻の品子が、庄造の猫を引き取りたいと言い出し、後釜の福子にも責められて、ついに猫を手放すが……。
たった一匹の猫に、庄造も品子も福子も翻弄される。はたから見ると滑稽この上ないのだが、当人は至ってクソまじめ。そこにこの作品の妙味がある。
庄造がこそこそと猫の様子を見に行くラストは、あまりのばかばかしさに脱力したが、庄造の刹那主義を際立たせてもいる。
80点
働きもせずにのらくらと毎日猫ばかり可愛がる庄造。彼の前妻の品子が、庄造の猫を引き取りたいと言い出し、後釜の福子にも責められて、ついに猫を手放すが……。
たった一匹の猫に、庄造も品子も福子も翻弄される。はたから見ると滑稽この上ないのだが、当人は至ってクソまじめ。そこにこの作品の妙味がある。
庄造がこそこそと猫の様子を見に行くラストは、あまりのばかばかしさに脱力したが、庄造の刹那主義を際立たせてもいる。
80点
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