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よしなしごとども 書きつくるなり
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池田晶子(毎日新聞社)

 筆者が14歳の「君」に語りかける、生き方についての16の話。
 あとがきに「読みやすくエッセイふうに書いてみました」とあるが、中学生にはやっぱり難しいのではないだろうか。難しい言葉は確かにないが、筆者の真意をくみとって、深く考えることがはたして14歳に可能だろうか。まぁ余計なお世話だが。
 とりあえず「無理」と思ったら「はじめに」のところだけでも読むといいかもしれない。ここに筆者の言いたいことが凝縮されているような気がする。

 私が一番惹き付けられたのは「嫌いな人は嫌いでいい」というくだり。そのことにこだわらず、ただ存在だけ認めればいい、と筆者は言う。罪を憎んで人を憎まず(ちょっと違う?)、それが出来たら人生は楽になるかもしれない。
70点
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川田茂雄(宝島社)

 カメラ製造会社のクレーム処理をしていたかたのドキュメント。
 世の中には、いろんな苦情を言う人がいるのだなぁと、本当に感心してしまった。これだけ強い態度で企業に立ち向かえるなんて、ある意味羨ましささえ感じた。
 写真というのは、金銭には変えられない部分もあるものだし、苦情をいうほうがエキサイトするのも理解できなくはない。しかし明らかに過剰な賠償を求める人というのは、何やら浅ましい感じがして、その神経を疑ってしまった。

 多種多様な例が載っていて興味深く読むことができたが、話を繰り返している部分がけっこうあり、後半は飽きてしまった。
65点
池井戸潤(講談社)

 銀行にまつわる五つの短編。意外にも表題作が最もつまらなかった。
 「現金その場かぎり」を紹介しよう。閉店後のとある銀行で、300万もの現金が不足していることが判明した。紛失か盗難か。行員のなかに、犯人がいるのか。いるとしたら、その手口は?
 とても短い作品だが、中身は濃い。現金が消えたトリックも意表を突いているし、ラストも手に汗握る展開で、とても引き込まれた。
 ひとついちゃもんを付けるなら、私物検査のシーン。「女子ロッカーの独特の雰囲気と酸っぱい匂い」という記述は少々陳腐な気がした。実際、そんな匂いなどしないものである。
80点

川端裕人(角川書店)

 世界中にファンを持つゲームソフトの開発者である巧。彼は自ら設立した会社を辞し、セキュリティ関連の仕事をこなしていた。
 そんな彼に、悪質なクラッカーの正体を暴いて欲しい、との依頼が舞い込む。容易に思えた仕事が、やがて予期せぬ展開を見せ始め……。

 かなり読むのがつらかった。インターネットについての説明が長すぎる。それなくしては成り立たない話だというのは分かるのだが、専門書ではないのだから、もう少し簡略化して書いて欲しかった。だいたい「メイル」、「ディジタル」等の表記が鼻について仕方がなかった。
 それから随所に出てくる「指輪物語」と「ゲド戦記」。これらの内容を全く知らないので、つまらなさ倍増であった。
40点
川端康成(筑摩書房)

 短編集。
 川端康成が怪談を書いていたとはつゆ知らず、自分の不勉強を恥じるばかりだが、彼は生涯にわたり「心霊」と「性愛」というモチーフを追い求めたのだそうだ(解説より)。

 『無言』が面白かった。
 一言もしゃべらなくなった老小説家の見舞いに行く、やはり作家の三田。彼は老作家に、話せないのなら筆談したらどうかと提案するが、老作家は何の反応も示さない。彼の沈黙に三田は苛立つが……。
 ラストの運転手のセリフがいい。ぞっとさせられ、やがて考えさせられる。
 他に、掌編の『心中』『霊柩車』も妖しくて残酷で心に残る作品だった。
75点
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