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よしなしごとども 書きつくるなり
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ローリー・リン・ドラモン(早川書房)

 五人の女性警官がそれぞれ主人公をつとめる短編が十、収められている。
 『傷痕』が良かった。
 マージョリーは強姦されかけ胸をナイフで刺された。「被害者サービス」から派遣されたキャシーは、彼女に優しく接する。後にマージョリーは警察の捜査で自殺未遂として片付けられてしまう。6年後、警察官となったキャシーはマージョリーが事件の再捜査を願い出ていることを知る……。

 独特の表現が多く、文章全体がとても斬新なイメージ。回りくどく思われそうな比喩もさらりと読ませる。
 また、キャシーの心理描写が的確だった。彼女の熱意が失われていく様が、一本の電話のやりとりであぶり出される。まるで手練れの作家のような文章に圧倒された。
70点
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ダニエル・キイス(早川書房)

 ラストで泣いたとか、SF界を代表する傑作とか、世間の評価は高いようである。でも忌憚のない意見を言わせていただくなら……それほどのもんか?

 白痴のチャーリーが手術によって天才に生まれ変わり、また知能を失っていく、というストーリー。みんなどのへんで感動しているのであろうか。チャーリーの一人称が胸に迫るのか。
 白痴でいるときの文章は白痴らしくしなくちゃいけないんだけど、でも読み手がまったく理解出来なくては物語は成り立たなくなるし、そのへんのさじ加減は難しいよね。などと、どうでもいいことばかり考えてしまった、つまらなさゆえ。
60点
ラファエル・サンチェス・フェルロシオ(未知谷)

 個性的な少年、アルファンウイ。彼は学校を追い出されて、剥製術の親方のところへ見習いに行くことになる……。

 NHK BSの「週刊ブックレビュー」で薦められていたので読んでみたのだが、これは難解だった。
 文章は、比喩なのか見たままを描写してるのか常に判然とせず、幻想の世界をさまよう。それを何とか頭の中で想像してみるものの、AのようなBの周りにCの色をしたD??? 意味不明が折り重なって、ひしめきあって、次第に字面だけを追いかけている自分が、いた。
 訳者はあとがきで、その色彩感覚をほめそやしているが、素人の私からしたら色彩のダダ漏れにしか思えず、カバーのスズキコージ氏の絵でさえ目を逸らしたくなるほどであった。
20点
N・アズリン、R・フォックス(主婦の友社)

 子供のトイレ・トレーニングといえば、とにかく気長にやるしかない、という常識を覆すのが本書である。
 しかも長い間試行錯誤してもおむつが取れなかった子でも、この本にある方法なら一日で取れるという、まさに夢のような内容。

 しかしながら、この方法を実践する「その日」は、けっこう大変だと思う。母親と子供はふたりきりで、外出もせず、電話も出ないでトレーニングに専念する必要がある。
 その方法は、こと細かいルールがあって、セリフから与える食べ物まで、とても覚えきれないほどだ。
 私は実践しなかったので成果の程は不明だが、ちょっとした「コツ」も載っているので、その部分だけでも悩めるママさんには為になると思う。
60点
ジェフリー・ディーヴァー(文藝春秋社)

 自らを「ウォッチメイカー」と呼ぶ連続殺人犯が現れる。惨殺死体のそばには古い時計が置かれていた。四肢麻痺の天才科学捜査官ライムは、刑事アメリア・サックスらとともに犯人と熾烈な頭脳戦を展開する。時計を十個購入したというウォッチメイカー。その犯行を食い止めることができるのか?

 事件はこれでほぼ解決? となってからの二転三転ぶりがすさまじい。このドンデン返しの妙を体験したら、そんじょそこらのドンデン返しでは満足できなくなりそうだ。
 ストーリーの面白さもさることながら、登場人物たちの造形が巧い。ひねくれもののライム。強くて優しいサックス。もう一人、尋問のエキスパートであるダンスは沈着冷静、興味深い知識を次々に開陳してくれる。

 二段組506ページという長編だが、その長さを感じさせない素晴らしい一冊だった。
95点
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