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はなれわざ

クリスチアナ・ブランド(早川書房)

 イタリアの風光明媚な孤島にやってきた旅行者たち。バカンスを楽しむはずが、一行のなかのある女性が殺害されてしまい、全員に嫌疑が掛かる。ツアー客の一人だったコックリル警部は調査に乗り出すが……。

 ツアー客たちの描写がまず面白かった。魅力的な新進女流作家。陽気に場を盛り上げる男性デザイナー。片腕を失った失意の元ピアニスト、などなど。みな腹にいちもつありそうで、誰が犯人でも不思議ではないと思わされた。
 殺人のトリックに関しては賛否あるようだが、私はまんまと騙されたので個人的には「○」。
 ただ、犯人の描き方には疑問が残った。警部は「(犯人には)悪質の素地があったのです」と述べているが、そこまでの悪人だという描写が事件の前には無かった気がする。むしろ別な人物の悪人っぷりをしつこく描いていたのは、ミスリードにしてもズルイと思った。
80点
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