新潮社
要約された作品や評伝で、太宰の魅力に迫る一冊。
イラストあり、今風な巻頭カラー写真ありで、かなりくだけた雰囲気の一冊である。
私は太宰のファンだが、今まで小難しい評伝は読む気になれなかった。が、これはそのあたりも分かりやすく、楽しく書かれていて良かった。
重松清・田口ランディ両氏による、エッセイも興味深かった。私も田口氏のように、太宰治の文庫本を、片っ端から再読したくなった。
85点
要約された作品や評伝で、太宰の魅力に迫る一冊。
イラストあり、今風な巻頭カラー写真ありで、かなりくだけた雰囲気の一冊である。
私は太宰のファンだが、今まで小難しい評伝は読む気になれなかった。が、これはそのあたりも分かりやすく、楽しく書かれていて良かった。
重松清・田口ランディ両氏による、エッセイも興味深かった。私も田口氏のように、太宰治の文庫本を、片っ端から再読したくなった。
85点
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青土社
芸術総合誌「ユリイカ」の臨時増刊号(2003年9月)。
作家たちによる作品評、川上氏自身による短編、対談などが収められていて、ファンにとっては堪らない一冊である。
特に対談では、今まで知らなかった「素」の川上氏の言動というものに触れることができて、とてもうれしかった。川上氏、意外にしっかりしたかたのようだ。
作品評では、歌人・東直子氏による「パレード」評が良かった。
「すべての登場人物がしみじみしている。強気で傲慢で上昇志向な脂ぎった人は、いない。……(略)しかしまっとうな精神に裏打ちされて、ちゃんと自立して生きている人々ばかりである」
まさに、その通りだと思った。作品と同じくらい素敵な書評だと思った。
80点
芸術総合誌「ユリイカ」の臨時増刊号(2003年9月)。
作家たちによる作品評、川上氏自身による短編、対談などが収められていて、ファンにとっては堪らない一冊である。
特に対談では、今まで知らなかった「素」の川上氏の言動というものに触れることができて、とてもうれしかった。川上氏、意外にしっかりしたかたのようだ。
作品評では、歌人・東直子氏による「パレード」評が良かった。
「すべての登場人物がしみじみしている。強気で傲慢で上昇志向な脂ぎった人は、いない。……(略)しかしまっとうな精神に裏打ちされて、ちゃんと自立して生きている人々ばかりである」
まさに、その通りだと思った。作品と同じくらい素敵な書評だと思った。
80点
大沢在昌・京極夏彦・宮部みゆき(角川書店)
大沢在昌、京極夏彦、宮部みゆきの三人がWeb上で書いた日記をまとめたのが本書。
当たり前のことかもしれないが、性格も生活も三者三様、ばらばらであった。
大沢氏はミステリー系の文学賞の選考委員を務めているらしく、その内幕なども少し書いてあって楽しめた。彼のゴルフ話は飽きたが。
京極氏は意外にも(?)良き夫、良き父親であろうと、努力しているらしい。
宮部氏は予想以上の「ゲーマー」であった。
しかしながら、この三人。売れっ子だからかもしれないが、とにかくいろいろな人間と接触している。作家というのは孤独を愛する人ばかりではないのだなぁと、認識を新たにした。
55点
大沢在昌、京極夏彦、宮部みゆきの三人がWeb上で書いた日記をまとめたのが本書。
当たり前のことかもしれないが、性格も生活も三者三様、ばらばらであった。
大沢氏はミステリー系の文学賞の選考委員を務めているらしく、その内幕なども少し書いてあって楽しめた。彼のゴルフ話は飽きたが。
京極氏は意外にも(?)良き夫、良き父親であろうと、努力しているらしい。
宮部氏は予想以上の「ゲーマー」であった。
しかしながら、この三人。売れっ子だからかもしれないが、とにかくいろいろな人間と接触している。作家というのは孤独を愛する人ばかりではないのだなぁと、認識を新たにした。
55点
新潮文庫編集部編(新潮社)
ミレニアム記念特別文庫。豪華な顔ぶれのアンソロジー。阿川弘之、さくらももこ、ビートたけし、町田康……さすがにみんなおもしろい。
とりわけ気に入ったのは、平岡倭文重の「暴流のごとく」。筆者は三島由紀夫の母親。
三島が幼い頃に彼女が書いたという日記は、姑との凄まじいまでの確執に覆い尽くされている。姑は癇の強い女性で、三島を母親から引き離して、独占しようとする。三島はそんな祖母に、健気にもなついているフリをする。
母親が書いたものだから、少し割り引いて考えても、三島由紀夫という人は、本当に純粋で感受性豊かな人だったようだ。彼の作品をまた読みたくなった。
65点
ミレニアム記念特別文庫。豪華な顔ぶれのアンソロジー。阿川弘之、さくらももこ、ビートたけし、町田康……さすがにみんなおもしろい。
とりわけ気に入ったのは、平岡倭文重の「暴流のごとく」。筆者は三島由紀夫の母親。
三島が幼い頃に彼女が書いたという日記は、姑との凄まじいまでの確執に覆い尽くされている。姑は癇の強い女性で、三島を母親から引き離して、独占しようとする。三島はそんな祖母に、健気にもなついているフリをする。
母親が書いたものだから、少し割り引いて考えても、三島由紀夫という人は、本当に純粋で感受性豊かな人だったようだ。彼の作品をまた読みたくなった。
65点
週刊金曜日編(週刊金曜日別冊)
それにしても物議をかもした本だった。最初私もこんなに身体によくないものを堂々と売ってるの!? と心底驚いた。良くない食品添加物を必死で頭に叩き込んで買い物に行ったりもした。でもその後『「買ってはいけない」は買ってはいけない』を読んで、再度驚いた。ちゃんとした調査もせずに書かれている項目もあると言う。もう、何を信じたら良いのやら。
でも、冷静になって考えると「買ってはいけない」の筆者はあまりに過激だ。外食なら自然食レストランって、うちの田舎にはそんなものはない。蚊に刺されるのも仕方ないって、修行僧でもあるまいし(今時、修行僧だって蚊取り線香くらい使うか)。
まだ読んでないかた、毎日の食事がまずくなること請け合いです。
50点
それにしても物議をかもした本だった。最初私もこんなに身体によくないものを堂々と売ってるの!? と心底驚いた。良くない食品添加物を必死で頭に叩き込んで買い物に行ったりもした。でもその後『「買ってはいけない」は買ってはいけない』を読んで、再度驚いた。ちゃんとした調査もせずに書かれている項目もあると言う。もう、何を信じたら良いのやら。
でも、冷静になって考えると「買ってはいけない」の筆者はあまりに過激だ。外食なら自然食レストランって、うちの田舎にはそんなものはない。蚊に刺されるのも仕方ないって、修行僧でもあるまいし(今時、修行僧だって蚊取り線香くらい使うか)。
まだ読んでないかた、毎日の食事がまずくなること請け合いです。
50点