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思い出を切りぬくとき

萩尾望都(河出書房新社)

 漫画家・萩尾望都が20代の頃に書いたエッセイ。
 「ポーの一族」を夢中になって読んでいた一人としては、これは読まねばなるまい、と手に取った。期待を裏切らない愉快なエッセイであった。
 「トーマの心臓」が連載打ち切りになるところだった、とか。
 美内すずえ氏、青池保子氏は、論理的思考が出来る人、逆は自分とささやななえ氏、とか、そんな裏話にぞくぞくした。

 また、萩尾氏独自の視点で書かれた「パリで観た近代能楽集」や「バレエ」の話も興味を惹かれた。
 ダンサー・バリシニコフの美しさについて「百年前に生まれても百年後に生まれても見ることができない、脳ミソがふっ飛んでしまうような芸術を、今、同時代に生きて見ることができる」と書いている。
 バレエでなくても、そう言わしめるプロ中のプロの技を、死ぬまでに一度はナマで拝みたいものである。
70点
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