永井荷風(新潮社)
時折小説を書いたりして、気ままに生活していた大江氏。
彼が街を散策していたあるとき、お雪という女性と出会う。彼女は娼婦だったが、溌剌として美しい女性だった。
大江氏の淡々とした自分勝手な生き方が、なぜだか憎めない。お雪を「ミューズ」と評しながらも、彼女に言い寄られそうになると途端に逃げ腰になる。本当は彼は女性不信なのだ。それをうだうだと言い訳する様に、苦笑してしまった。
また、昭和初期の人々の生活ぶりがいろいろと描かれている。威張り散らす巡査、ラディオから流れる浪花節、初冬の落ち葉焚き。私は長ったらしい背景描写は苦手だが、この作品のそれは楽しんで読むことができた。
※題名の1文字目は、本当はさんずいのついた「墨(ぼく)」です。
65点
時折小説を書いたりして、気ままに生活していた大江氏。
彼が街を散策していたあるとき、お雪という女性と出会う。彼女は娼婦だったが、溌剌として美しい女性だった。
大江氏の淡々とした自分勝手な生き方が、なぜだか憎めない。お雪を「ミューズ」と評しながらも、彼女に言い寄られそうになると途端に逃げ腰になる。本当は彼は女性不信なのだ。それをうだうだと言い訳する様に、苦笑してしまった。
また、昭和初期の人々の生活ぶりがいろいろと描かれている。威張り散らす巡査、ラディオから流れる浪花節、初冬の落ち葉焚き。私は長ったらしい背景描写は苦手だが、この作品のそれは楽しんで読むことができた。
※題名の1文字目は、本当はさんずいのついた「墨(ぼく)」です。
65点
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