忍者ブログ
ADMINWRITE
よしなしごとども 書きつくるなり
[613]  [612]  [611]  [610]  [765]  [609]  [608]  [764]  [763]  [762]  [761
桐野夏生(文藝春秋社)

 スイス人と日本人の混血児である「わたし」とユリコ。凡庸な「わたし」と絶世の美少女ユリコは互いを憎悪し合う。
 やがて二人は、とある一流学園の生徒となり、和恵とミツルという少女たちと出会う。四人の人生は、交錯しながら次第に奈落の底へと落ちてゆく……。

 なんてタイトルどおりの作品なのだろう。主人公の四人が四様の異常さで迫ってくるのだ。
 まず主な語り手である「わたし」。彼女は悪意のかたまりのような人間で、その話を信用していいのかどうか分からないような仕掛けになっている。
 娼婦となったユリコと和恵の手記もまた凄まじい。人はどこまで堕ちることができるのか、競い合っているかのようだ。

 起承転、まで面白く読んだが、結がよくない。この部分は不必要な気がしたのだが、すべてが過剰なこの作品、最後まで「行き過ぎ」感を出したのかもしれない。
80点
PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
カレンダー
10 2024/11 12
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
カテゴリー
フリーエリア
最新コメント
[10/23 まきまき]
[10/23 もか]
[10/06 まきまき]
[10/06 ぴーの]
[08/31 まきまき]
プロフィール
HN:
まきまき
性別:
女性
バーコード
ブログ内検索
P R
カウンター
アクセス解析

Designed by 湯月   Material by ウタノツバサ
Copyright c [ Back To The Past ] All Rights Reserved.

忍者ブログ [PR]