辻仁成(新潮社)
刑務所の看守をする男。彼のもとに、昔手酷くいじめられた同級生が入所してくる。
まず感じたのは、文章の緻密さ。トランプで作るタワーのように、一枚たりとも無駄な「カード」がない。
主人公の一人称の文章なので、謎が多い。彼以外の登場人物の心中は想像するしかない。だが、その「不可解さ」こそが、この作品の主題なのかもしれないと思った。他人の心にある闇は、到底覗き見ることはできないのである。
80点
刑務所の看守をする男。彼のもとに、昔手酷くいじめられた同級生が入所してくる。
まず感じたのは、文章の緻密さ。トランプで作るタワーのように、一枚たりとも無駄な「カード」がない。
主人公の一人称の文章なので、謎が多い。彼以外の登場人物の心中は想像するしかない。だが、その「不可解さ」こそが、この作品の主題なのかもしれないと思った。他人の心にある闇は、到底覗き見ることはできないのである。
80点
PR
この記事にコメントする