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ジーン・ワルツ

海堂尊(新潮社)

 大学病院に勤める産婦人科医・曾根崎理恵。彼女は大学のほかにも、小さなクリニックで妊婦たちの診察も行っていた。閉院間近のクリニックには、様々な事情を抱えた、五人の妊婦が通ってきていた……。

 産婦人科医が不足しているらしい、代理出産は認められていないらしい。その程度の知識は私にもあったが、この小説ではそれらの問題が、深く、濃く、描かれている。
 稀有な症例で患者を死なせた産科医が逮捕され、産科医療から多くの病院が撤退した。
 また、どうしても子どもが欲しい女性が、代理出産という方法を選んだとき、倫理的にどう考えたらいいのか。
 実際にあった事件をほうふつとさせるような事象を盛り込み、物語はスリリングに展開してゆく。

 とても面白く、興味深い作品ではあったが、妊娠中にこれを読むのはお勧めしない。胎児の奇形、難病、流産の可能性……ちょっと刺激が強すぎるであろう。
65点
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