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ガラスの麒麟

加納朋子(講談社)

 とびぬけて美しく、明るかった高校生の麻衣子が、通り魔によって殺害されてしまう。彼女のクラスメート、その親、先生が、事件の謎を解き明かしてゆく、連作短編集。

 各々の作品が微妙に重なり合い、まとまっていく展開がうまい。
 タイトルの「ガラスの麒麟」とは、麻衣子が書いていた小説のタイトルでもある。繊細で壊れやすい心を、ガラスでできた麒麟に見立てた小説。そんな解釈が繰り返し描かれている。
 だが、殺されてしまった麻衣子に鞭打つようだが、どうしても彼女には反感を覚えてしまう。
 両親が離婚しかかっているという悩みはあったかもしれないが、気まぐれに周囲の人間を振り回す彼女の生き方は肯定し難い。傷付き具合まで自分本位だと思えてしまった。
65点
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