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生存者、一名

歌野晶午(祥伝社)

 とある新興宗教の信者五名が、無差別爆破テロを実行し、無人島に逃げる。教祖は暫く経ったら海外へと脱出させてくれると言うが、どうやら彼らはただのスケープゴートだったらしい。

 序盤で「宗教」というものの暗部をあぶり出している。教祖の教えは絶対でそこに疑問を差し挟む余地はなく、服従することに喜びを見出す彼ら。
 その危険性に気付いたときには時すでに遅く、一人、また一人と命を失ってゆく……まったく同情する気にもなれない話である。
 とても短い作品で、まるで長編の下書きを読んでいるような気にもさせられた。しかし、ラストには含みのあるオチが付いていて、小さな余韻が残る作品であった。
65点
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