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透明な方舟

薄井ゆうじ(光文社)

 短編集。
 『湾岸少女』を紹介しよう。
 環境コンサルタントである紫穂のもとに、あるとき羽美という少女が訪ねてくる。少女は父親を探しているのだという。紫穂の恋人でもある父親を。

 風景の描写がとても独創的ですばらしく、ここまで机上で描けるものかと感嘆した。
 『打ち寄せる波は、紙をくしゃりとまるめたときのような小さな音しか立てない』……こんな表現が特に気に入った。
 ただ、独創的なだけに、読む側にとって少しでも的外れだったりすると、途端にストーリーの流れを遮断してしまう。いわば諸刃の剣でもあるように思えた。それは私の場合はほんの数箇所ではあったが。
70点
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