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ぼっけえ、きょうてえ

岩井志麻子(角川書店)

 表題作のほか、三篇を収録。
 「あまぞわい」が私は怖かった。
 貧しい漁村に嫁いできたユミ。暴力夫に排他的な村人。寄る辺もなく耐えていた彼女だが、やがて網元の息子と密かに愛し合うようになる。だが夫の知るところとなり……。

 「あまぞわい」という昔話にそってユミが垣間見る世界が、妖しく恐ろしい。
 また、いずれの作品もそうなのだが、極貧に喘ぐ人々の生活が読んでいて苦しかった。やはり人間、衣食が足りないと、礼節なんて知ったこっちゃないのだとつくづく思わされた。
85点
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