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よしなしごとども 書きつくるなり
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宮澤賢治(パロル舎)




 蟹の兄弟が、青い水の底で見た世界。
 色がすばらしい。
 五月の、光差す水の中は青磁色
 十二月のつめたい水は紺青色
 そして物語が綴られた文字の背景色は青鈍(あおにび)
 うっとりするような色使いである。

 もちろん、宮澤賢治の独特のストーリーもまた良い。
 兄弟のちょっとした諍いは微笑ましく、途中で登場する父親は、凛々しくててすてきだ。

 それから擬音の使い方がすごい。
 「……その上には月光の虹がもかもか集まりました」
 なんて、一体誰がこんな擬音を思いつくだろう。

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カレル・チャペック、藤本将(フェリシモ)




 郵便屋さんのコルババは、あるとき宛名も差出人も書かれていない手紙を見つける。
 妖精に聞いたら、その手紙はプロポーズの手紙だというので、彼は受取人である娘を探しに旅に出る。

 ストーリーが愉快だった。
 妖精などという可愛らしいものを登場させたと思ったら、彼らに「人間がこぼしたパンくずをゴキブリのように食べる」と言わせたり。
 コルババが差出人を見付けたと思ったら、彼をけちょんけちょんに貶したり。

 藤本将氏の絵もノスタルジックな雰囲気でストーリーに合っている。

藤原一枝、はたこうしろう(岩崎書店)




 ゆいは小学一年生。
 ある日街に雪が降って、下校途中に遊びまくったゆいは、一人で家に向かう羽目に。
 ひどい寒さにだんだん心細くなっていくゆいだが……。

 主人公ゆい君がとても可愛らしくて、もうそれだけでこの絵本は合格! という気持ちになった。
 周りの大人に優しくしてもらって、帰ったらお兄ちゃんにいろいろ面倒みてもらって、良かったね、ゆい君。
 と、素直に思えた。

 雪が降ってはしゃぐ子どもたちも本当に楽しそうで、自分が幼い頃に感じたわくわく感を追体験することができた。

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