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ふしぎなともだち

サイモン・ジェームズ(評論社)




 レオンはママと二人でこの町に引っ越してきたばかり。
 でも友達のボブがいるからさびしくはない……誰にも見えないけど、ボブはいつも一緒にいるから。

 レオンが見ていた「ボブ」って一体誰? なんて無粋な疑問は置いておいて。
 レオン君は六歳くらいかな? 家のドアもベッドも大きくて、彼の小ささ、さびしさを際立たせる。

 ほとんどのページで一人ぼっちのレオン。
 でも最後には……このラストの見開きのページがとても温かくて好きだ。

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こども哲学 よいこととわるいことって、なに?

オスカー・ブルニフィエ(朝日出版社)



 「おもったことはなんでも口にするべきだろうか?」
 「ひとにやさしくしようとおもう?」
 などの六つの質問に、いくつかの答えが出ていて、さらに
 「そうだね、でも…」
 という問いが発せられる。
 子供の「なぜ?」を楽しく考える絵本だそうだ。

 たとえば前述の最初の質問には
 「うん、そのほうが、すっきりするもの」
 「そうだね、でも…自分ひとりの心の奥に、そっとしまっておいたほうがいいことだって、あるんじゃない?」
 と書かれている。
 大人でもこれが出来ない人間が、いる。

 というわけで、大人が読んでも考えさせられる絵本である。

 挿絵は、鋭く問題の核心を突いていながらとぼけた雰囲気の絵で、なかなか見ごたえがあった。

ぼくははちぞう

葉 祥明(愛育社)




 はちどりの巣で卵から孵ったのは。
 羽があって、鼻が長い、蝶々のような象のような「はちぞう」だった。

 言わずと知れた葉祥明の絵。
 若草からディープスカイブルーへのグラデーションなど、中間色が夢のように美しい。

 ストーリーは単純なようでいて、個とは何かを問いかけてくるような深みもある。
 おまけに英訳まで付いていて
 「ちゅっちゅっちゅっ」
 と花の蜜を吸う音は
 「Surp surp surp」
 なんてことまで分かるのである。

ごんぎつね

新美南吉(偕成社)



 小学校の国語の教科書に抜粋が載っていたような、あやふやな記憶があった。
 で、ずっと気になっていて大人になってから絵本を買ったのだが、これが大感涙巨編(いや、長い話じゃないんだけど)だった。

 いたずらもののごんぎつねはいつも悪さばかりしているが、本当は優しくて思いやりがある。
 でもわかってもらえなくて、最後には……。
 童話がこんなに理不尽でいいのか? と疑問にさえ思えるラスト。

ボヴァリー夫人

フローベール、姫野カオルコ(角川書店)




 19世紀のフランス。
 夢見がちな少女エマは、医師シャルル・ボヴァリーと結婚する。シャルルは人は良いが、退屈な男だった。エマはついに不倫に走るのだが……。

 姫野カオルコの文がテンポ良く読ませる。「智恵子抄」をもじったり、「星影のワルツ」を挿入してみたり。
 そんなふざけているような手法が、長々とした心理、情景描写よりよっぽど優れた説得力を持つようだ。
 終盤の物悲しさも心に沁みた。きっと夫は、何があっても自分を許す……その予感に耐えられなくなるエマ。彼女の苦悩がひしひしと伝わってきた。

 木村タカヒロ氏による、コラージュを多用した絵も素晴らしい。絵と文章がお互いを高めあっている。

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