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よしなしごとども 書きつくるなり
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ニッキ・フレンチ(角川書店)

 十六歳で行方不明になったナタリー。彼女の遺体が二十数年振りに自宅の庭から発見される。
 彼女と仲の良かったジェインは、自らの記憶を探ることで真実を見極めようとするが……。

 前半はストーリーがもたついている感があるが、ジェインが記憶を取り戻して以降はぐんと作者の筆が冴えてくる。
 ラストにはどんでん返しもあって、その結末は考えさせられる内容となっている。
 ひとつ難点を挙げれば、セラピストであるアレックスのその後について。彼がどうなったのか言及されていない点に物足りなさを感じた。
70点
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ミッチ・アルボム(NHK出版)

 十六年ぶりに再会した恩師モリーは、ALS(筋萎縮性側索硬化症)に侵されていた。筆者とモリーは毎週火曜日に会って色々な話をすることにした。死について、愛について、許しについて。

 誰かを許すってなかなか難しい。許せない!って思うほうが断然たやすい。でもモリーは言う。「自尊心、虚栄心。われわれはなぜ、こんなばかなことをやっているんだろう?」
 自分がもうすぐ死ぬんだと思ったら、あらゆる人を許せるものであろうか。まぁ誰かを恨みながら死んでいくってのも切ない気がするが。
70点
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