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よしなしごとども 書きつくるなり
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吉永達彦(角川書店)

 小学生の真理は大阪・古川のほとりに住んでいた。ある嵐の日に真理の家に亡霊が現れる。それは三年前に水死した、妹のマユミだった……。

 川の中に存在する異界での死闘が、とても生々しく描かれていて凄みがあった。現世に強烈な怨念を抱くマユミが、悪鬼のごとく振舞うさまは恐ろしくも悲しい。
 ひとつ難点を挙げるとするなら、水子やへその緒といった事柄にこだわり過ぎているように感じられたこと、か。
65点
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