忍者ブログ

閉鎖病棟

帚木蓬生(新潮社)

 つい最近まで名前すら知らなかった作家だが、読ませる読ませる。出だしの部分、脈絡のない話が続いて疑問に思ったが、後になってそれは効果的な伏線だったとわかる。
 ニュース等で殺人犯が「誰かの声に命令されてやった」と供述している、なんて話をたまに聞くが、私はそのたびに不審に思っていた。
 が、この本を読んで、その言い分を少しは信じる気になった。精神を病んでゆくってのはこういうことなのね……と納得させられた。
 大団円の裁判の部分が、泣かせる。チュウさんの善良な性格が際立つ。こういう救いのあるラストは、読後感も爽やかで良いと思う。
85点
PR

この記事にコメントする

お名前
タイトル
メール
URL
コメント
絵文字
Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
パスワード

カレンダー

06 2025/07 08
S M T W T F S
1 3 4
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31

カテゴリー

フリーエリア

最新コメント

[06/16 まきまき]
[06/16 ぴーの]
[06/10 まきまき]
[06/10 もか]
[06/09 まきまき]

プロフィール

HN:
まきまき
性別:
女性

バーコード

ブログ内検索

P R

カウンター

アクセス解析