忍者ブログ
ADMINWRITE
よしなしごとども 書きつくるなり
[608]  [764]  [763]  [762]  [761]  [760]  [863]  [759]  [758]  [862]  [757
中島敦(新潮社)

 「山月記」「名人伝」「弟子」と、以下に紹介する「李陵」の四編が収められている。

 漢と匈奴(きょうど・遊牧騎馬民族)が激しい抗争を繰り広げていた時代。
 李陵というひとりの武将が匈奴に戦いを挑むも、逆に囚われの身となってしまう。彼を擁護するような発言をして刑罰を受ける、司馬遷。また、捕虜となっても決して降伏することのなかった、蘇武。三人三様の生き方を、力強く描く作品。
 と、さも分かったように粗筋を書いたが、私にはとても難しい作品だった。山ほど注解はあるものの、歴史的流れがよく理解できないのだ。
 それでも、郷土愛に燃える、誇り高き蘇武に、李陵が圧倒されて自分の小者ぶりに愕然とする部分などは、とても心に響いた。
 「山月記」でも誰にも知られずに忘れ去られる者の不安が描かれていたが、そのあたりが作者の不安とも結びついているのだろうか。
60点
PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
カレンダー
01 2025/02 03
S M T W T F S
2 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28
カテゴリー
フリーエリア
最新コメント
[01/30 まきまき]
[01/30 もか]
[01/23 まきまき]
[01/23 ぴーの]
[01/16 まきまき]
プロフィール
HN:
まきまき
性別:
女性
バーコード
ブログ内検索
P R
カウンター
アクセス解析

Designed by 湯月   Material by ウタノツバサ
Copyright c [ Back To The Past ] All Rights Reserved.

忍者ブログ [PR]