忍者ブログ
ADMINWRITE
よしなしごとども 書きつくるなり
[3]  [2]  [709]  [708]  [707]  [706]  [705]  [704]  [703]  [702]  [631
高野和明(講談社)

 仮釈放中の青年と、退職間近の刑務官。二人は冤罪で死刑になりかけている男を救うため、十年前の事件を調べ始める。

 非常に分かりやすい筋立てである。そのくせ真犯人は、幾重にも折り重なった仕掛けの奥底にいて、なかなか正体を見せない。そのバランス感覚に舌を巻いた。
 「過去」という章では、刑務官の仕事振りが語られるが、死刑執行の様子は空恐ろしいほどのリアリティがある。「執行する側」の苦悩の深さに慄然とした。
 抑制された文体に、読み手の緊張感は持続し、読み出したら止まらない作品である。
90点
PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
えと、そのぉ
ツイで読んでらっさるのは存じてましたが、まさか私の感想をご記憶とは!
ありがたき幸せ。

ところが、です、内容の記憶が飛んでおりますの、ほほほ。
死刑制度についての深い考察があるようですな…面白そう。

とりあえず殺人イクナイ。
まきまき 2017/03/02(Thu)11:38:57 編集
すごかった・・・
おー!7年も前の書評だったんだ~!

この前ブクオフで見つけて、「あ、これまきまきさんが高得点だったな」って思い出して買ったんです。

んもーイッキ読みしましたとも!

ところどころで、「ひっ!」ってほんと息がつまりそうになりました
人の命を奪った人を、人が裁くってもうなんなのそれ。
人が裁くっていうか、法が裁くのか。
でもその法を作ったのも人だし、法を守らないのも人だし。
頭グルグルしております。

とりあえず一生殺人は犯さないと誓いました。

あーでも正当防衛なら・・・うーん。
ぴーの 2017/03/01(Wed)21:39:19 編集
カレンダー
10 2024/11 12
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
カテゴリー
フリーエリア
最新コメント
[10/23 まきまき]
[10/23 もか]
[10/06 まきまき]
[10/06 ぴーの]
[08/31 まきまき]
プロフィール
HN:
まきまき
性別:
女性
バーコード
ブログ内検索
P R
カウンター
アクセス解析

Designed by 湯月   Material by ウタノツバサ
Copyright c [ Back To The Past ] All Rights Reserved.

忍者ブログ [PR]