忍者ブログ
ADMINWRITE
よしなしごとども 書きつくるなり
[526]  [630]  [525]  [524]  [523]  [629]  [522]  [521]  [520]  [519]  [628
久世光彦(中央公論新社)

 短編集。桃にまつわる8つの物語が収められている。
 『桃――お葉の匂い』。女衒を生業とする「私」は、ふとしたことからお葉という女と一緒に暮らすようになる。
 だがあるとき、お葉は忽然と姿を消してしまう。崩れかけた大きな桃を残して……。

 暗く淫らな話が多い短編集だが、これも例外ではない。女郎屋の女、妾、立ちん坊をする女。「私」の周りはそういう女たちばかり。だが不思議に嫌悪感は湧いてこない。
 ずっと漂い続ける桃の匂いのせいか。桔梗納戸、苔色、赤朽葉、藤色……ちりばめられた色の名前の、美しさゆえか。
 薄気味悪いストーリーだが、読後感は悪くない。
70点
PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
カレンダー
10 2024/11 12
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
カテゴリー
フリーエリア
最新コメント
[10/23 まきまき]
[10/23 もか]
[10/06 まきまき]
[10/06 ぴーの]
[08/31 まきまき]
プロフィール
HN:
まきまき
性別:
女性
バーコード
ブログ内検索
P R
カウンター
アクセス解析

Designed by 湯月   Material by ウタノツバサ
Copyright c [ Back To The Past ] All Rights Reserved.

忍者ブログ [PR]