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九月の四分の一

大崎善生(新潮社)

 小説家になろうとしていた「僕」は、27歳にして自分が何も書けないことに気付いて愕然とする。苦しさに耐えかね、彼はブリュッセル行きを決意する。そこで偶然日本人の女性と知り合い、六日間だけ一緒に過ごす。
 たった六日間、だが彼の生き方を決定付けた六日間。

 静かでまっすぐなストーリーである。読んでいて気恥ずかしくならない、クサさのないストーリーである。これは素晴らしいと思う。
 でも表題作より、他の三編のほうが私は断然好きだ。特に『ケンジントンに捧げる花束』が良い。悲しくて美しくて、泣けた。
 ただ、惜しいかな女性の描き方がワンパターンであった。イイ女はすべて白いブラウスにジーンズ、というのはいただけない。
90点
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