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山の音

川端康成(新潮社)

 主人公の信吾は、老妻と息子、その嫁とで暮らしていた。そこへ娘が嫁ぎ先から子供連れで出戻ってきて、落ち着かない日々を送ることになる。
 しかも息子は外に愛人がいるようで、信吾は可憐な嫁が不憫でならない。

 やはり、たまにはこういう名作を読むべきだとつくづく思った。一字一句、疎かにしたくない気持ちにさせられた。
 信吾の見た「夢」の話がしばしば登場し、普通なら辟易するところだが、そういう部分さえ精読してしまったくらいである。
 昭和二十年代、人々は今よりずっと不便な時代を生きていたはずであるが、風雅な感情を忘れず、美しい日本語でそれを表現していたのである。
90点
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