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真鶴

川上弘美(文藝春秋社)

 京(けい)の夫である礼(れい)は、突然失踪してしまった。彼の日記には「真鶴」の文字があった。
 彼を追うように、何かに導かれるように、たびたび真鶴を訪れる京。真鶴で彼女は、現実と非現実の狭間で揺れ動く……。

 「近い」「遠い」という表現が印象的だった。京はいつも距離を測っている。
 礼は遠いけど近い。恋人の青茲は、遠いというほどではないが近くない。娘の百(もも)は近かったのに、遠ざっていく。
 自分では決められない距離感にもがく京の苦悩が胸に迫る。
 「ついてくるもの」という幽霊? の存在は、私の気に染まらなかった。もしや京は正気を失っているのでは? という疑念がわいて仕方がなかった。
80点
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