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ぼくの死体をよろしくたのむ

川上弘美(小学館)

短編集。「儀式」が良かった。
とあるマンションに住む女性。毎日夕方に起きては仕事をする。彼女の仕事は、天罰を下すこと。

ほんの数ページの小品なので彼女の正体の描写はないが、神か、そのしもべ? といったところか。
正体は不明でも、その行為は、存在は、私の気分をスカッとさせてくれた。

「三」
 わたしは静かに唱えます。犯人の四十代女性には、これで、今週中にレベル三の天罰がくだることでしょう。

いい、すごくいい。
それから、世界中の魂の呼び声を聞く儀式。
応えはしない、ただ聞くだけだけれど、それで人間は身軽になるのだという。

「だったらいいな」という川上氏の願いがつまった一編のような気がした。
80点

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