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銀行狐

池井戸潤(講談社)

 銀行にまつわる五つの短編。意外にも表題作が最もつまらなかった。
 「現金その場かぎり」を紹介しよう。閉店後のとある銀行で、300万もの現金が不足していることが判明した。紛失か盗難か。行員のなかに、犯人がいるのか。いるとしたら、その手口は?
 とても短い作品だが、中身は濃い。現金が消えたトリックも意表を突いているし、ラストも手に汗握る展開で、とても引き込まれた。
 ひとついちゃもんを付けるなら、私物検査のシーン。「女子ロッカーの独特の雰囲気と酸っぱい匂い」という記述は少々陳腐な気がした。実際、そんな匂いなどしないものである。
80点

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