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ぶらんこ乗り

いしいしんじ(新潮社)

 ものすごく頭が良くて大人びてて、ぶらんこに乗るのが得意な私の弟。でもある事故がきっかけで、弟は声を出せなくなってしまう。そして弟は話すかわりに、ノートに物語を書くようになった……。

 弟の「おはなし」がとても良い。真っ直ぐで、ちょっと残酷で切なくて。特に「歌う郵便配達」が素晴らしかった。
 いっぽう「私」の話し方はカンに障って仕方がなかった。「私、××って思った」といった助詞がない文章は、内容まで薄く感じてしまった。

 ラスト近くでの十枚のはがきのエピソードには深い感動を覚えた。それに隠されていたある秘密もまたしかり、読んでいて何度も涙があふれた。
 年端もゆかぬ弟がこんな心遣いを? と出来すぎな感じは否めないが、それでも彼の優しさには心打たれた。
85点
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