伊坂幸太郎(新潮社)
高校生の由紀夫には父親が4人いる。母親が4股をかけた結果、そうなってしまったのだ。個性豊かな4人に囲まれ、それでもグレもせず、まっとうに育った由紀夫。
高校生の由紀夫には父親が4人いる。母親が4股をかけた結果、そうなってしまったのだ。個性豊かな4人に囲まれ、それでもグレもせず、まっとうに育った由紀夫。
そんな彼に、次々に事件がふりかかる。窮地に立たされた彼を救ったのは?
4人の父親が、とにかく面白い。博識だが奥ゆかしい悟。勘が鋭くてギャンブラーな鷹。中学教師にしてケンカの達人、勲。元ホストで、女性とみれば口説かずにはいられない葵。こうして列挙するだけでも何かが巻き起こりそうな予感がするではないか。
ストーリーも伊坂氏お得意の「いろいろ起こったのち大団円」となっていて、その流れに心地よく身を任せることができた。
勝手知ったる伊坂ワールド、でも飽きさせないのはさすがだ。
勝手知ったる伊坂ワールド、でも飽きさせないのはさすがだ。
90点
ワタシの一行
「あのな、大人の役割は、生意気なガキの前に立ち塞がることなんだよ。煩わしいくらいに、進路を邪魔することなんだよ」(文庫 P.165)
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