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よしなしごとども 書きつくるなり
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有吉佐和子(新潮社)

 鬼怒川沿いの結城で育ったチヨ。紬を織る腕をかわれて、日露戦争で生還を果たした強運の男性と結婚することになる。舅も姑も優しい人たちで、チヨは極貧の実家よりも婚家のほうが居心地が良いほどであった。しかし肝心の夫は怠け者で、やがて彼は埋蔵金伝説にうつつをぬかすようになる……。

 幼いチヨが妻、母、姑になるまでを描いた一代記である。と言っても文章は簡潔にしてリズミカル、なので冗長ではない。この感じ、松本清張に似ているかも。
 リズムを作る一翼を担っているのが方言だ。私にとっては耳になじんだ茨城弁が、チヨの心情をいきいきと描く。

 ただ、ラストが良くない。懸命に生きたチヨの生涯がこんな終わり方をするとは……あまりといえばあまりではないか。
80点

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