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よしなしごとども 書きつくるなり
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西加奈子(ポプラ社)

アイは、アメリカ人の父と日本人の母を持つ。生まれはシリア、乳児のころ養子としてもらわれてきた。優しい両親、経済的にも恵まれた環境で育ったアイだったが、自分の出自については常に思うところがあった。なぜ自分がこんな幸運に預かれたのか? 自分はここにいていいのか……?

アイの健気さにまず打たれた。いつも裏の裏まで人の心を読もうとする。しかも相手に悟られないように。そして恵まれている自分の立場を、いつも計っている。世界中に不幸は在るのに、自分はぬくぬくと幸せを享受していていいのか、と。
こんな心情は中二病と名付けることもできそうである。しかしアイの揺れ動く気持ちをあの手この手で描き切ったこの作品は、そんな次元は越えて私の心に刺さった。
アイの友人・ミナもアイとは違う種類の悩みを抱えている女性。しかし彼女は強く聡明で、彼女が登場すると読んでいてほっと一息つけるような、そんな存在であった。

子どもから大人になるアイの成長譚でもあるこの作品。アイの周囲はデキた人ばかりで、そこが少し疑問ではあったが、感動できる部分が随所にあって、とても楽しい読書だった。
95点

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あら、ヒステリー球の話でココが止まってたか。
またビョーキ話ですよ、この年末に。

2、3日前からめまいがして、今までもたまにありましたけどここまで長引くのは初めてで、今度こそ何か重大な病気か!? と焦って今日は思い切って病院へ行きました。
初めて行った耳鼻科でしたが、今日で年内の診察終了ってことで、10時半ごろ行ったら3時間待ちですって。
そうなっちゃいますよね。
ただネットで診察中の患者の番号が見れるので、院外へ行くのは自由。
車で送ってくれたダンナは近くにいるのかと思ったら、すでにちょっと離れた店へ行ったあとで、仕方なくふらつきながら歩いて近所のファミレスまで行きました。
そこでコーヒーを飲みつつ時間をつぶし、やがてダンナと合流してランチ、そのあと病院へと戻りました。

検査、診断の結果は、耳鼻科的にはどこも異常なし。
疲れやストレスからくる血行不良でしょう、ってことでめまい止めの薬と、血流をよくする薬を処方してもらいました。
今現在も動いたり頭を下げたりするとクラクラするのですが、まあ収まるのを待つしかないようです。
これでどこも悪くないんだもの、人間のカラダって不思議ね。

先日、夜中にまたヒステリー球の症状が出まして。
ヒステリー球ってのは、身体的な異常がないのに喉が詰まった感じがする症状です。
ストレスが原因といわれていて、女性に多いようです。
で。
今回はすんごく喉が痛くて、しかも全然収まらなくて、だんだん喉が痛いのか胸のあたりが痛いのか、わからなくなってきまして。
これはもしやもっと重大な病気なのでは!? 心筋梗塞とか!? また救急車のお世話になるんか!? と考え出す私。
えと、自己診断する方法があったよね、確か。
うん、やってみよう、と小声で「ら・り・る・れ・ろ」とつぶやく私。

節子、それは脳梗塞や。
まるで作り話のような本当の話でした。
30分ほどでやっと収まり、どこも梗塞はしていなかった模様です。ふっ。

あ、ストレスは当然、あいつ(娘)ですわ。
あとあいつの飼いうさぎ。
うさぎって本当にかわいいけど、本当にばかなの、知能は虫ぐらいだと思う。
自分のフンを踏んで床に擦り付けるのよ、掃除する人の身にもなってよ。
私はひそかにイナバのクソうさぎって呼んでます。

5人組の終わりが近づいていて、心落ち着かない日々。
あれもこれも特番で、5人の顔が疲れているようにみえるけど、そりゃそうか。

休止って言ったって、5人で再開することはもうない気がするなぁ。
アイドルから大人のタレントに、だんだんになっていく5人ならよかったけど、あいだをあけて急に「俺たち大人です」って言われても違和感あるよね。
うまく言えないけど、個人の活動は今後もあるんだろうけど、もうモチベが下がっちまったよ、ママン。
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ドラマの最終回も続々と放送されています。
今期は最初に手を付けた「危険なビーナス」と「共演NG」の2本だけでした。
「危険な」は謎解きの部分が東野圭吾臭がぷんぷんしましたね。
ちょっと学術的な、難解な雰囲気を出しがちじゃないですか、彼。
吉高由里子の正体もつまらなかった。

「共演NG」は鈴木京香のうまさで面白さ倍増でした。
ザ・女優感がすごかった、さすがだわー。
斎藤工の黒目がちなかわいいお目目もアップで堪能しました。ふっ。

芹沢央(KADOKAWA)

紗英は不妊に悩んでいたが、夫は非協力的でしかも浮気している気配があった。彼女は幼い頃から仲がよかった奈津子に頼り切っていた。
奈津子は夫を嫌悪し、しかもサークルなどでも浮いた存在で居場所がなく、明るい紗英を慕っていた。
支えあう二人であったが、やがて紗英の夫が殺されて遺体が山中から発見される……。

この結末は予想外、筆者にまんまと騙された。こういうトリックはきっと昔からあったのだろうが、あまりに描き方が見事だった。
それはさておき。
女性特有の「あるある、だけど見るのも聞くのも嫌」なことがらを、どぉんと目の前に出されてたじろぐシーンがいくつかあった。
紗英の勤める助産院で暴言を吐く女性、「産んでもいないのに何がわかるの?」。
奈津子のボランティアサークルについて彼女自身が仲間たちを「いい歳して女子高生のようにつるんではしゃいでいる」と見下したり。

それから驚くような表現もあった。
誰とでも仲良くなれる起用さを持つ紗英は、学生のころグループで固まるクラスメートたちを不思議に思っていた。と同時にグループ間をまたげる度量が自分にあることに優越感を抱いていた。
優越感? それこそ不思議な感覚、ちっとも羨ましくはない。

というように、ところどころ引っ掛かる表現があって、初見の作家であったが次にはなかなかいかないかもしれない。
80点

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