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よしなしごとども 書きつくるなり
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黒武洋(新潮社)

 のっけからクライマックスの連続。無駄がなくてパワフル。これが新人の書いたものだということにまず驚いた。私、めったにやらない「一気読み」をしてしまいました。

 最低最悪の高校の女教師が、卒業式の前日に生徒全員を人質に校舎内に立てこもった。次々に殺されていく人質。このショッキングな設定は、A・クリスティの「そして誰もいなくなった」を、究極まで激しく、熱くしたらこうなるか、と思った。
 そしてこんなに「犯人」に肩入れしたくなる小説も珍しい。厳しく取り締まって、不正な者を除くこと……粛清。大賛成である。
 ただ一つの難点は、漢字。見慣れない漢字が多用されている。これは読んでいて引っかかるのだが、何か意味があるのだろうか。
95点
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黒柳徹子(新潮社)

 黒柳氏の欠落ぶりを、彼女自身の手で著した一冊。

 そそっかしくて天然で、本当に無邪気な人なのだなぁと、改めて感心した。
 沖縄でシーサーを猫だと思い込んだり。医師が、脈を計ろうとして差し出した右手と握手したり。城下ガレイを白舌ガレイと思い込んで、口をこじ開けたり。
 そばにこんな人がいたら呆れてしまいそうだが、聞いてる分にはとても面白い。
 それから、鉄橋の上を歩いているとき、汽車が迫ってきた話には思わず息を呑んだ。実は私も同じような経験があるからだ。……お互い無事で何よりでした。
80点
内田百間(新潮社)

 人を喰ったような百鬼園先生が、あちこちで巻き起こす珍騒動。特に面白かったのが、やはり借金話。
 借金取りがやってくるので、給料日が嫌だという。原稿料が入っても借金取りがやってくるので、文をひさぐことを止めたいという。
 そんなぐだぐだな話なのだが、どう考えてもヘンな話を、まじめくさって語る先生がおかしくてしょうがない。
 また、高利貸しを訪ねて行ったときに家を間違えてしまい、そこの家人に笑われて「私はかますの干物のように痩せ衰えて、その家を出た」とあって、ひひひひと笑ってしまった。

 それから他人のいびきは「ほら穴に泥水が吸い込まれるような、ぐわばッと云う音を発して破裂するのである」。
 随所にある、こういうとぼけた表現が本当に楽しかった。
 ※著者名の「間」の字は、本当は門構えに日ではなく月です。
80点
ゲッツ板谷(角川書店)

 イカレた父、ヤバい弟を家族に持った男の、面白エッセイ集。
 くだらない話がてんこ盛りで、頭を空っぽにして読むには最適な作品かもしれない。

 そんな中にあって、異色だったのが「額縁の裏に……」という話。実話らしいのだが、これは怖い。こんな事実、知りたくなかった。記憶から消せたらどんなに良いだろう。
 と、こんなふうに書くと、気になるから立ち読みしてでもそこを読もうと思われるかたもいらっしゃるかとは思うが……止めておいたほうが良い、絶対。
60点
内田春菊(文藝春秋社)

 自伝という事実に言葉を失った。この悲惨さは、柳美里か、内田春菊か。
 まるで傷付くためにあるような毎日。徹底的に利己主義の実母、鬼畜のような養父。そんな両親でも、子供は頼って生きていかなくてはならないという、閉塞感を突きつけられた。
 ウチも暴力、暴言は日常茶飯事だった。そして、そういう生活を送ることによって、私には人間不信な部分ができ、漠然とした焦燥感を、確かに植えつけられてしまった。
 そんなこんなで読んでいて非常に苦しかったが、作り事ではないという迫力にぐいぐい押されて一気に読了した。
 しかしながら、こういう親って立派な犯罪者だと思う。家族だからといって罪に問われないというのは理不尽だ。
60点
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