工藤直子(小学館)
生まれたての動物や植物の写真に、短い詩が添えられている。
写真が本当に美しい。
子つばめの瞳の輝き。
日に透けるうさぎの耳。
つくしにしがみつくアマガエル。
見ていると思わず笑ってしまうほどの可愛らしさだ。
詩もまた良い。
写真にぴったりと合っている。
物言わぬ虫たちのつぶやきが聞こえてくるようだ。
娘に買った本だったが、私にとってもお気に入りの一冊となった。
生まれたての動物や植物の写真に、短い詩が添えられている。
写真が本当に美しい。
子つばめの瞳の輝き。
日に透けるうさぎの耳。
つくしにしがみつくアマガエル。
見ていると思わず笑ってしまうほどの可愛らしさだ。
詩もまた良い。
写真にぴったりと合っている。
物言わぬ虫たちのつぶやきが聞こえてくるようだ。
娘に買った本だったが、私にとってもお気に入りの一冊となった。
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サラ・ファネリ(フレーベル館)
誰でも(何でも?)日記を書けたらどうなるか?
人間はもちろん、椅子や蜘蛛が日記を書いたら?
……を実現した楽しい絵本。
とにかくにぎやかな作品だ。
ページいっぱいに広がる文字、絵、コラージュが、独特の世界を作り上げている。
それは一見無秩序にも感じられるが、実はすみずみまで計算し尽されているようにも感じられる。
そう、読者がくまなく目を通したくなるように、細心の注意が払われているのかもしれない。
構成もいい。
最初にルーシー(人間の女の子)の日記があり、最後にその続きがある。
まさに大団円になっているところがニクい。
誰でも(何でも?)日記を書けたらどうなるか?
人間はもちろん、椅子や蜘蛛が日記を書いたら?
……を実現した楽しい絵本。
とにかくにぎやかな作品だ。
ページいっぱいに広がる文字、絵、コラージュが、独特の世界を作り上げている。
それは一見無秩序にも感じられるが、実はすみずみまで計算し尽されているようにも感じられる。
そう、読者がくまなく目を通したくなるように、細心の注意が払われているのかもしれない。
構成もいい。
最初にルーシー(人間の女の子)の日記があり、最後にその続きがある。
まさに大団円になっているところがニクい。
W・ホービング(鹿島出版会)
言わずと知れたティファニー社が編さんした、食事のマナーを教える本。
表紙のティファニー・ブルーといわれる色がきれい。
イラストも古き良きアメリカ、という雰囲気でとてもスマートである。
肝心の内容はと言えば。
この本を読んで初めて知ったこともあったりして、読んで良かったと思えた。
(単に私がマナー知らずなだけかもしれないが)
サラダの短めのアスパラガス、手で食べて良いってご存知でしたか?
言わずと知れたティファニー社が編さんした、食事のマナーを教える本。
表紙のティファニー・ブルーといわれる色がきれい。
イラストも古き良きアメリカ、という雰囲気でとてもスマートである。
肝心の内容はと言えば。
この本を読んで初めて知ったこともあったりして、読んで良かったと思えた。
(単に私がマナー知らずなだけかもしれないが)
サラダの短めのアスパラガス、手で食べて良いってご存知でしたか?
マーカス・フィスター(講談社)
虹のように様々な色のうろこ。
その中に、きらきら輝く銀のうろこ。
美しい「にじうお」は、その傲慢さゆえ、ともだちに愛想を尽かされて……。
銀のうろこは、本当に光る素材で印刷されていてきれいだ。
いそぎんちゃくやひとでなどの脇役たちの絵は、
海の寒色の中に冴える暖色で、いいアクセントになっている。
ストーリーは何を示唆しているのであろうか。
友達を大切に?
吝嗇は悪?
そのへんがよく分からなかった。
虹のように様々な色のうろこ。
その中に、きらきら輝く銀のうろこ。
美しい「にじうお」は、その傲慢さゆえ、ともだちに愛想を尽かされて……。
銀のうろこは、本当に光る素材で印刷されていてきれいだ。
いそぎんちゃくやひとでなどの脇役たちの絵は、
海の寒色の中に冴える暖色で、いいアクセントになっている。
ストーリーは何を示唆しているのであろうか。
友達を大切に?
吝嗇は悪?
そのへんがよく分からなかった。
司馬遼太郎(世界文化社)
小学校五、六年生の国語の教科書に載せるために、司馬氏が推敲に推敲を重ねて書いたという作品。
自然に生かされている、というような謙虚な心を忘れずに。
他人をいたわる気持ちをいつも持つように。
書かれている内容は平凡だが、まっすぐで味わいある文章が心に響く。
この作品を何万人もの子どもが読み、各々が司馬氏のメッセージを心の片隅にでも置いてくれたら、今よりましな世の中にはなりそうである。
小学校五、六年生の国語の教科書に載せるために、司馬氏が推敲に推敲を重ねて書いたという作品。
自然に生かされている、というような謙虚な心を忘れずに。
他人をいたわる気持ちをいつも持つように。
書かれている内容は平凡だが、まっすぐで味わいある文章が心に響く。
この作品を何万人もの子どもが読み、各々が司馬氏のメッセージを心の片隅にでも置いてくれたら、今よりましな世の中にはなりそうである。