忍者ブログ
ADMINWRITE
よしなしごとども 書きつくるなり
[399]  [400]  [401]  [402]  [403]  [404]  [405]  [406]  [407]  [408]  [409
マージェリィ・W・ビアンコ、酒井駒子(ブロンズ新社)




 ビロードでできたおもちゃのうさぎは、ぼうやのお気に入り。
 いつも一緒だったけど、あるときぼうやが病気になって……。

 絵がすばらしい。
 うさぎの愛らしさ、ぼうやの愛らしさに、思わず見入ってしまった。
 木いちごや野うさぎといった脇役たちも美しく描かれている。

 ストーリーもいい、特にラストが。
 私が大切にしていたぬいぐるみも、このうさぎのような運命をたどってくれたかな、なんてがらにもなく思ってしまった。

PR
石川賢治(小学館)



 僅かな満月の光で、自然に生きるものたちを撮った作品。
 美しく、幻想的な世界が広がる。

 急に暗くなると、しばらく物が見えなくなる。
 この時ちょっとしたもどかしさを感じる。
 で、だんだん目が慣れてきて見えてくる。
 その瞬間の、霧が晴れたような清々しい気分を集めたような写真集だと思った。

 どこかの森の奥深く、人知れず生きているキノコは、今宵もこんなふうにぼぉっと白く、そして仄かに光っているのであろうか。

サイモン・ジェームズ(評論社)




 レオンはママと二人でこの町に引っ越してきたばかり。
 でも友達のボブがいるからさびしくはない……誰にも見えないけど、ボブはいつも一緒にいるから。

 レオンが見ていた「ボブ」って一体誰? なんて無粋な疑問は置いておいて。
 レオン君は六歳くらいかな? 家のドアもベッドも大きくて、彼の小ささ、さびしさを際立たせる。

 ほとんどのページで一人ぼっちのレオン。
 でも最後には……このラストの見開きのページがとても温かくて好きだ。

オスカー・ブルニフィエ(朝日出版社)



 「おもったことはなんでも口にするべきだろうか?」
 「ひとにやさしくしようとおもう?」
 などの六つの質問に、いくつかの答えが出ていて、さらに
 「そうだね、でも…」
 という問いが発せられる。
 子供の「なぜ?」を楽しく考える絵本だそうだ。

 たとえば前述の最初の質問には
 「うん、そのほうが、すっきりするもの」
 「そうだね、でも…自分ひとりの心の奥に、そっとしまっておいたほうがいいことだって、あるんじゃない?」
 と書かれている。
 大人でもこれが出来ない人間が、いる。

 というわけで、大人が読んでも考えさせられる絵本である。

 挿絵は、鋭く問題の核心を突いていながらとぼけた雰囲気の絵で、なかなか見ごたえがあった。

葉 祥明(愛育社)




 はちどりの巣で卵から孵ったのは。
 羽があって、鼻が長い、蝶々のような象のような「はちぞう」だった。

 言わずと知れた葉祥明の絵。
 若草からディープスカイブルーへのグラデーションなど、中間色が夢のように美しい。

 ストーリーは単純なようでいて、個とは何かを問いかけてくるような深みもある。
 おまけに英訳まで付いていて
 「ちゅっちゅっちゅっ」
 と花の蜜を吸う音は
 「Surp surp surp」
 なんてことまで分かるのである。

カレンダー
10 2024/11 12
S M T W T F S
1
3 5 6 7 8 9
10 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
カテゴリー
フリーエリア
最新コメント
[11/06 まきまき]
[11/06 もか]
[11/06 まきまき]
[11/06 もか]
[11/02 まきまき]
プロフィール
HN:
まきまき
性別:
女性
バーコード
ブログ内検索
P R
カウンター
アクセス解析

Designed by 湯月   Material by ウタノツバサ
Copyright c [ Back To The Past ] All Rights Reserved.

忍者ブログ [PR]