ジョン・ハート(早川書房)
十三歳の少年ジョニー。彼の双子の妹アリッサが誘拐されてしまう。それから一年、ジョニーは妹を捜し求めて、危険な調査……前科者を見張る……を続けるのだった。
妹は行方知れず、父親も失踪、母親は街の権力者によって薬漬けにされられ、とあまりに過酷な境遇にいるジョニー。彼が大人に対して頑なな態度をとるのも無理は無いだろう。
それでも誘拐事件の担当刑事・ハントは何くれとなく彼の力になろうとする。狂気と暴力が横行する物語のなかにあって、ハントの優しさが際立つ。
また、服役囚だったフリーマントルは、そのフランケンシュタインのような外見に似合わない純粋かつ素直な心で、ストーリーに潤いを与えてくれた。
対して悪の権化はジョニーの母親を手込めにし、金に物を言わせてやりたい放題のホロウェイであろう。富裕層の人格障害者というのは、本当に始末が悪い。
90点
十三歳の少年ジョニー。彼の双子の妹アリッサが誘拐されてしまう。それから一年、ジョニーは妹を捜し求めて、危険な調査……前科者を見張る……を続けるのだった。
妹は行方知れず、父親も失踪、母親は街の権力者によって薬漬けにされられ、とあまりに過酷な境遇にいるジョニー。彼が大人に対して頑なな態度をとるのも無理は無いだろう。
それでも誘拐事件の担当刑事・ハントは何くれとなく彼の力になろうとする。狂気と暴力が横行する物語のなかにあって、ハントの優しさが際立つ。
また、服役囚だったフリーマントルは、そのフランケンシュタインのような外見に似合わない純粋かつ素直な心で、ストーリーに潤いを与えてくれた。
対して悪の権化はジョニーの母親を手込めにし、金に物を言わせてやりたい放題のホロウェイであろう。富裕層の人格障害者というのは、本当に始末が悪い。
90点
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