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夜の来訪者」ジョン・ボイントン・プリーストリー(岩波書店

ジョン・ボイントン・プリーストリー(岩波書店)

 三幕からなる戯曲。さくっと読める長さだが、内容は濃い。
 街の実力者バーリング。彼の家では今宵、娘の婚約を祝うささやかなパーティが催されていた。そこへ突然グール警部という男が訪ねてくる。ある女性が自殺したことについて、バーリング家の人々に訊きたいことがあるという……。

 誰もが自分は無関係だと思っていた。だが誰もが女性の人生に多大な影響を与えていた。その事実を知ったとき、素直に反省するもの、罪を認めようとしないもの、言い訳に終始するもの、それら様々な反応が各人の人間性をあぶりだしていて面白い。

 娘が父親に言ったひと言、
 「問題は、お父さんたちが何ひとつ学んでないってことなのよ」
 は、何があっても自分の価値観を変えようとしない人間を痛烈に批判していて、私自身もぎくりとなった。
85点
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