スーザン・ケイン(講談社)
読売新聞の書評に惹かれて読んだこの本。おそらく初めて読書しながら付箋を貼りまくった。
あれもこれも紹介したいのだが、なるべく簡潔に書こうと思う(これには理由がある。それはまた後で)。
『十戒』でおなじみのモーセについて。彼は預言者として神に選ばれたが、そのおとなしさゆえ一度は辞退したのだ。外向的な兄を代弁者とすることで、やっと自分の使命を受け入れた。
あれもこれも紹介したいのだが、なるべく簡潔に書こうと思う(これには理由がある。それはまた後で)。
『十戒』でおなじみのモーセについて。彼は預言者として神に選ばれたが、そのおとなしさゆえ一度は辞退したのだ。外向的な兄を代弁者とすることで、やっと自分の使命を受け入れた。
これらのことは内向・外向が陰陽を成し、どちらも必要なのだということを示している。
今はやりのオープンオフィス。だが、多種多様な産業界でのこれに関するデータは、生産性を減少させ、記憶力を損ない、働く人を敵対的にする、と語っている。
今はやりのオープンオフィス。だが、多種多様な産業界でのこれに関するデータは、生産性を減少させ、記憶力を損ない、働く人を敵対的にする、と語っている。
これは内向型に限らず、誰でもみんな、人目につかないで隠れられる場所を必要としている証左だという。
ある心理学者の研究によれば、感受性が鋭い人の大半は内向型だという。それは彼らの人生を苦しいものにすると同時に、良心を形づくる。
ある心理学者の研究によれば、感受性が鋭い人の大半は内向型だという。それは彼らの人生を苦しいものにすると同時に、良心を形づくる。
もちろんみんながみんな善人ではないが、友人の苦境に思わず涙するのはこのタイプだ。
そして最も興味をそそられたのが、11章の「静かな子供をどうしたら開花させられるか」。
外向型の親と内向型の子、という組み合わせの場合、往々にして親が子供の性質を受け入れられずに、我が子は病気なのではないか? とまで思ってしまう。そういう子供は、受容と少しの応援があれば彼らなりのやりかたで生きていける、と認識することが大切である。
そして最も興味をそそられたのが、11章の「静かな子供をどうしたら開花させられるか」。
外向型の親と内向型の子、という組み合わせの場合、往々にして親が子供の性質を受け入れられずに、我が子は病気なのではないか? とまで思ってしまう。そういう子供は、受容と少しの応援があれば彼らなりのやりかたで生きていける、と認識することが大切である。
また、親子とも内向型の場合は、親がそれで苦労した経験上、過度に心配してしまうことがあるという。子供は自分とは別の人間なのだと理解し、子供が神経質になっている場面では「自分もそうだった」と言える親でいればいい。
内向型の人間は、人と接することでエネルギーを消耗する。外向型は、逆にそれでエネルギーをチャージする。これはまるで異星人ではないか。そういう人もいるということをお互いに理解し合いたいものである。
内向型の人間は、人と接することでエネルギーを消耗する。外向型は、逆にそれでエネルギーをチャージする。これはまるで異星人ではないか。そういう人もいるということをお互いに理解し合いたいものである。
そして内向は決して「悪」ではない。それで悩んでいる6,000万の人たち(一説によると半数は内向だという)に、この本を強くすすめたい。
さて、なぜ簡潔さを心掛けたかというと、こんな実験結果が書かれていたからだ。50人の被験者に難しいジグソーパズルをさせたところ、外向型は内向型よりも途中であきらめる確率が高かった……いや、外向型は目標をすばやく見極める能力には長けている。ただ少し飽きっぽいらしい。
さて、なぜ簡潔さを心掛けたかというと、こんな実験結果が書かれていたからだ。50人の被験者に難しいジグソーパズルをさせたところ、外向型は内向型よりも途中であきらめる確率が高かった……いや、外向型は目標をすばやく見極める能力には長けている。ただ少し飽きっぽいらしい。
100点
ワタシの一行
ワタシの一行
(ファースト・レディにして国連代表団の一員として政治手腕を発揮したエレノア・ルーズベルトについて)
「彼女は傷つきやすさがもたらす苦しみから逃れることはなかった。(略)『内気な人間というものは一生内気なままなのでしょうが、それを乗り越える方法を学ぶのです』と彼女は言った。」(単行本 P.178)
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