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神を見た犬

ディーノ・ブッツァーティ(光文社)

短編集。22の作品が収められています。
表題作の「神を見た犬」が面白かったです。
貧しい村・ティスに一人の隠修士がやってきて、近くの丘に住み着く。信仰心を持たない村人たちは彼を無視する。
隠修士の元には一匹の犬が一緒にいて、やがて彼が息絶えたとき、犬だけが残される。村人たちは隠修士の死に際を犬はきっと見ていた、「神を見た」犬だと思い、勝手に畏れを抱く……。

相手はただの犬なのに、右往左往する人々。誰も聞いてないのに言い訳を言い、犬にこっそり餌を与えたりして笑えました。
ラストも良かったです。本当に思い込みってこわい。

他に、神と天使たちが宇宙を造ったときのエピソード「天地創造」、のべつ幕なしに喋り続けることで、役人たちからまんまと金をせしめる男の話「わずらわしい男」なども面白かったです。
90点

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