ローリー・リン・ドラモン(早川書房)
五人の女性警官がそれぞれ主人公をつとめる短編が十、収められている。
『傷痕』が良かった。
マージョリーは強姦されかけ胸をナイフで刺された。「被害者サービス」から派遣されたキャシーは、彼女に優しく接する。後にマージョリーは警察の捜査で自殺未遂として片付けられてしまう。6年後、警察官となったキャシーはマージョリーが事件の再捜査を願い出ていることを知る……。
独特の表現が多く、文章全体がとても斬新なイメージ。回りくどく思われそうな比喩もさらりと読ませる。
また、キャシーの心理描写が的確だった。彼女の熱意が失われていく様が、一本の電話のやりとりであぶり出される。まるで手練れの作家のような文章に圧倒された。
70点
五人の女性警官がそれぞれ主人公をつとめる短編が十、収められている。
『傷痕』が良かった。
マージョリーは強姦されかけ胸をナイフで刺された。「被害者サービス」から派遣されたキャシーは、彼女に優しく接する。後にマージョリーは警察の捜査で自殺未遂として片付けられてしまう。6年後、警察官となったキャシーはマージョリーが事件の再捜査を願い出ていることを知る……。
独特の表現が多く、文章全体がとても斬新なイメージ。回りくどく思われそうな比喩もさらりと読ませる。
また、キャシーの心理描写が的確だった。彼女の熱意が失われていく様が、一本の電話のやりとりであぶり出される。まるで手練れの作家のような文章に圧倒された。
70点
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