米澤穂信(集英社)
伯父の古本屋を手伝う芳光。店を訪れた見知らぬ女性・可南子から、彼女の父親が書いた小説を探して欲しいと依頼を受ける。同人誌から、パンフレットのような雑誌から、5個あるという小説は見つかっていくが、芳光は可南子に対して、ある疑念を抱くのであった……。
初めて読む作家だったが、文体も気に入ったし、非常に面白かった。
作中作の5つの小説も、少し古めかしい雰囲気を醸し出しつつ、きちんと謎が仕込んであって読ませる。
可南子が、それぞれの小説の結末、最後の1行を所持している、という設定も興味をそそられたし、なぜ彼女の父親が小説なんて書いたのか? という謎解きも面白かった。
久しぶりに活きのいい日本の作家に出会えた、そんな気にさせてくれる一冊であった。
作中作の5つの小説も、少し古めかしい雰囲気を醸し出しつつ、きちんと謎が仕込んであって読ませる。
可南子が、それぞれの小説の結末、最後の1行を所持している、という設定も興味をそそられたし、なぜ彼女の父親が小説なんて書いたのか? という謎解きも面白かった。
久しぶりに活きのいい日本の作家に出会えた、そんな気にさせてくれる一冊であった。
90点
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