村田喜代子(朝日新聞出版)
文章を書くのは難しい。自分の書いたものは、どこかヘンな気がする、具体的に説明できないけれど、どこかが。そんな私のための、貴方のための一冊。
「あ! そういうことか!」と思わず膝を打つようなことがたくさん書かれていた。
まず『そろーりと始めよう』。エッセイの書き出しで、いきなり情報過多にしないこと。
「昨年の五月十五日、十坪ほどの家の庭で、隣の佐藤さんから譲り受けた深紅のバラが三十輪も一斉に咲いた。」
これは良くない。読者がついていけなくなる。
それから、女性の文章に多いという「~とのこと」。
「娘に給食の献立をきくと、カレーが出たとのことだった。」
読んでいていかにも舌足らずな感じがする。言葉をはしょらずに書くと
「娘に給食の献立をきくと、カレーが出たと教えてくれた。」
となる。
文章が明確になり、座りがよくなった。
こんなふうにちょっとしたことだけれど大事なことが、この本には詰まっている。
80点
文章を書くのは難しい。自分の書いたものは、どこかヘンな気がする、具体的に説明できないけれど、どこかが。そんな私のための、貴方のための一冊。
「あ! そういうことか!」と思わず膝を打つようなことがたくさん書かれていた。
まず『そろーりと始めよう』。エッセイの書き出しで、いきなり情報過多にしないこと。
「昨年の五月十五日、十坪ほどの家の庭で、隣の佐藤さんから譲り受けた深紅のバラが三十輪も一斉に咲いた。」
これは良くない。読者がついていけなくなる。
それから、女性の文章に多いという「~とのこと」。
「娘に給食の献立をきくと、カレーが出たとのことだった。」
読んでいていかにも舌足らずな感じがする。言葉をはしょらずに書くと
「娘に給食の献立をきくと、カレーが出たと教えてくれた。」
となる。
文章が明確になり、座りがよくなった。
こんなふうにちょっとしたことだけれど大事なことが、この本には詰まっている。
80点
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