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ギンイロノウタ

村田沙耶香(新潮社)

 「ひかりのあしおと」と表題作が収められている。
 「ひかり……」でもだいぶ暗黒の世界に引きずり込まれたが、「ギンイロノウタ」はその上をいく暗黒、というか異常でしょ、これは。

 小さいころから愚鈍で冴えない子だった有里。家にも居場所がなく、ノートに「自分が人を殺すシーン」を書き綴ることでストレスを発散させていた。
 そんな彼女が高校生になり、初めてバイトをすることになる。しかし何一つ普通にこなすことが出来ず、有里はしだいに追い詰められていく……。

 しつこい性描写、殺人描写に辟易した。主人公にはまったく共感できないし、恐ろしさばかりが募った。
 通り魔のニュースはちょくちょく耳にするが、彼女のような思考回路なのだろうな、と思わされた。犯人だけが納得できる、おかしな論理がそこには存在する。あるいは有里の家庭環境を知っている人がいたら、親がーとか言うのだろう。だが、こんな親でもまともに育つ子だっているはずだ。有里のアブノーマルさは天然、かつ桁外れだ。
10点

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