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夜を乗り越える

又吉直樹(小学館)

「なぜ本を読むのか」をテーマにしたエッセイ。
第一章「文学との出会い」が、意外な話がけっこうあって面白かったです。
無理して明るくふるまったり、暴力を振るったりしていた少年時代。
物静かな印象しかなかったので、大人相手でも「違う」と思ったら反論していた、というあたりは驚きました。

そして太宰治との出会い。
私も「人間失格」は衝撃を受けましたが、又吉少年ほどの一体感は得られなかったです。
あぁぁ一緒一緒、なんでオレのことが分かるん!? とまでは思えませんでした。男女の差もあるのかな。

しかし。
変な人間に生まれてきてしまった、もうどう生きていったらいいのか分からない、でも本に出会い、自分と同じ悩みを持つ人間がいることを知った、と筆者は書いていて、そこは共感できました。
知ったからといって何も解決はしないのですが……時代も空間も超えて「それな!」を言えることがうれしい。

自分をあほだと筆者は言いますが、語彙は豊富だし、文章の緩急のつけかたなど、本当にうまいなぁ(上から)と思いました。
あ、授業中に思考がワープする感覚は私もよくわかります、あれってあほの子に共通の症状なんですかね、ふふ。
80点

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