新田次郎(新潮社)
登山仲間である蜂屋と木暮。二人は八ヶ岳で、千穂という女性と出会う。
彼女は、女流登山家は不細工である、という定説を覆す美女であった。だが彼女はまれに見る自分本位な人間であった。
二人の男は、彼女に振り回されつつも、彼女に惹かれてゆく……。
鼻持ちならない千穂にイライラし通しだった。
彼女の学生時代のライバル、美根子という女性が登場するが、彼女は不倫していたり、好きな男性を姑息な手段で手に入れようとしたりする。
でも千穂の性格よりまだ彼女のほうがマシな気がした。
ところで、木暮が登山に向かう蜂屋に、ナイロンザイルを渡そうとするシーンがある。蜂屋は「前穂高でナイロンザイルの切断事故があった」という話をする。
これは先日読んだ井上靖の「氷壁」のことであろう。
作品どうしがこういうふうに繋がってゆくのはとても興味深い。
60点
登山仲間である蜂屋と木暮。二人は八ヶ岳で、千穂という女性と出会う。
彼女は、女流登山家は不細工である、という定説を覆す美女であった。だが彼女はまれに見る自分本位な人間であった。
二人の男は、彼女に振り回されつつも、彼女に惹かれてゆく……。
鼻持ちならない千穂にイライラし通しだった。
彼女の学生時代のライバル、美根子という女性が登場するが、彼女は不倫していたり、好きな男性を姑息な手段で手に入れようとしたりする。
でも千穂の性格よりまだ彼女のほうがマシな気がした。
ところで、木暮が登山に向かう蜂屋に、ナイロンザイルを渡そうとするシーンがある。蜂屋は「前穂高でナイロンザイルの切断事故があった」という話をする。
これは先日読んだ井上靖の「氷壁」のことであろう。
作品どうしがこういうふうに繋がってゆくのはとても興味深い。
60点
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