庄野潤三(新潮社)
エッセイ。庄野氏とその奥様の、静かな日常を描き出す。
子供たちが巣立った後、残された老夫婦。でも二人にはさびしさというものはあまり感じられない。
庭にやってくる小鳥たちに目を細め、子供たちと連絡しあっては、何くれとなく近況を伝え合う。そんな穏やかで情趣に富んだ日々に、心から満足している様が伺えるからであろう。
それから特に心に残ったのが、敬語である。奥様は「ばら、一つ咲きました」「シジュウカラ、来ました」といつも庄野氏に敬語で語り掛ける。それがとても品良く美しく感じられた。
ただひとつの難点は、繰り返しの話が多いことである。気の赴くままに書かれているのであろうが、もう少し重複部分を削って欲しかった。
65点
エッセイ。庄野氏とその奥様の、静かな日常を描き出す。
子供たちが巣立った後、残された老夫婦。でも二人にはさびしさというものはあまり感じられない。
庭にやってくる小鳥たちに目を細め、子供たちと連絡しあっては、何くれとなく近況を伝え合う。そんな穏やかで情趣に富んだ日々に、心から満足している様が伺えるからであろう。
それから特に心に残ったのが、敬語である。奥様は「ばら、一つ咲きました」「シジュウカラ、来ました」といつも庄野氏に敬語で語り掛ける。それがとても品良く美しく感じられた。
ただひとつの難点は、繰り返しの話が多いことである。気の赴くままに書かれているのであろうが、もう少し重複部分を削って欲しかった。
65点
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