佐藤雅彦(中央公論新社)
毎日新聞夕刊紙上で、月に一度掲載された「毎月新聞」という名のコラムを集めた一冊。
単行本で出たときから気になっていて、今回文庫化されたので早速買ってみた。単純に笑える軽い話から、ちょいと固めの話まで、いずれも興味深く読んだ。
特に面白かった話は『新しい心配』。
筆者がウィーン・フィルのコンサートに行ったときのこと、急に心配になったことがあった。それは「誰かの携帯が鳴ったらどうしよう」ということ。その心配はどんどん膨らんでいったが、ふと見た劇場の案内には『電波を遮断しています』の文字が。ほっとしたのもつかの間……
結末は本編をご覧頂くとして。筆者はかつて無かったこんな心配事を「新しい心配」と名付けたのだ。
考えさせられる話だった。こういう新しいストレスに、現代人はじわじわと苛まれているのである。
75点
毎日新聞夕刊紙上で、月に一度掲載された「毎月新聞」という名のコラムを集めた一冊。
単行本で出たときから気になっていて、今回文庫化されたので早速買ってみた。単純に笑える軽い話から、ちょいと固めの話まで、いずれも興味深く読んだ。
特に面白かった話は『新しい心配』。
筆者がウィーン・フィルのコンサートに行ったときのこと、急に心配になったことがあった。それは「誰かの携帯が鳴ったらどうしよう」ということ。その心配はどんどん膨らんでいったが、ふと見た劇場の案内には『電波を遮断しています』の文字が。ほっとしたのもつかの間……
結末は本編をご覧頂くとして。筆者はかつて無かったこんな心配事を「新しい心配」と名付けたのだ。
考えさせられる話だった。こういう新しいストレスに、現代人はじわじわと苛まれているのである。
75点
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