角田光代(文藝春秋社)
平凡な主婦である小夜子は、葵という同い年の女性社長の下で働くことになった。仕事は掃除の代行。小夜子は次第に仕事にやりがいを感じ始めるのだった。
並行して語られるのは、葵の高校時代。ナナコという、一風変わった子と友達になった葵。ポジティブで人懐こくて、でも決して群れないナナコに葵は惹かれるが……。
くだらない話だと思いながら、貪るように読んでしまった。物語の中のあれもこれも、自分が経験したことだからかもしれない。
学生時代の、息が詰まるような友達関係。群れない人間に注がれる奇異の目。母となっても終わらないお友達ごっこ。
葵とナナコのように、本当に気の合う友人が一人いれば充分なのである。何も恐れることはない……そう学生時代の自分に言ってやりたい、遅すぎるけど。
この作品については、とても読みやすくて良かった。が、小夜子の設定があまりにも安易な気がした。
仕事に無理解な夫。嫌味な姑。分かりやすいパート主婦像だが、工夫が無いなと思った。
75点
平凡な主婦である小夜子は、葵という同い年の女性社長の下で働くことになった。仕事は掃除の代行。小夜子は次第に仕事にやりがいを感じ始めるのだった。
並行して語られるのは、葵の高校時代。ナナコという、一風変わった子と友達になった葵。ポジティブで人懐こくて、でも決して群れないナナコに葵は惹かれるが……。
くだらない話だと思いながら、貪るように読んでしまった。物語の中のあれもこれも、自分が経験したことだからかもしれない。
学生時代の、息が詰まるような友達関係。群れない人間に注がれる奇異の目。母となっても終わらないお友達ごっこ。
葵とナナコのように、本当に気の合う友人が一人いれば充分なのである。何も恐れることはない……そう学生時代の自分に言ってやりたい、遅すぎるけど。
この作品については、とても読みやすくて良かった。が、小夜子の設定があまりにも安易な気がした。
仕事に無理解な夫。嫌味な姑。分かりやすいパート主婦像だが、工夫が無いなと思った。
75点
PR
この記事にコメントする