忍者ブログ

最悪

奥田英朗(講談社)

 小さな鉄工所の社長・川谷は、騒音問題で近隣から責め立てられていた。銀行員のみどりは、支店長のセクハラや不真面目な妹のことで頭を悩ませていた。チンピラの和也は仲間と働いた盗みがもとで、ヤクザに脅迫される羽目に陥っていた。
 三人の運命がやがて交じり合い、とんでもない犯罪へと落ちてゆく。

 それぞれの生活が丁寧に描かれていて、引き込まれた。特に川谷に襲いかかってくる数々の不運は、リアルで同情を禁じ得なかった。
 ある「事件後」の彼らの逃避行には少し無理があるような気がしたが、その点以外は完璧と言っても過言ではない一冊であった。
95点
PR

この記事にコメントする

お名前
タイトル
メール
URL
コメント
絵文字
Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
パスワード

カレンダー

10 2025/11 12
S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 8
9 10 11 12 14 15
16 17 18 19 20 21
23 25 26 27 28 29
30

カテゴリー

フリーエリア

最新コメント

[11/23 まきまき]
[11/23 もか]
[11/10 まきまき]
[11/09 もか]
[11/02 まきまき]

プロフィール

HN:
まきまき
性別:
女性

バーコード

ブログ内検索

P R

カウンター

アクセス解析